中国で必要となるアポスティーユについて

  • 投稿日:2025.09.29
    • 009:ビジネスニュース
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日本パスポート保有者の中国への渡航に際し、30日以内のビザ免除が有効であるものの(注 1)、中国駐在のための工作許可証及び居留許可(以下、両証)を取得する必要があります。その中で、両証の申請資料の1つとして求められるアポスティーユについてお問合せをいただくことがあります。今回はこのアポスティーユについて紹介いたします。

アポスティーユとは簡単に解釈しますと、「対象となる公文書(公的に認証された文書を含む)に対し、公的機関が発行した(認証した)事実を国として証明すること」になります。2023年11月7日に中国と日本ほか複数の国々の間で発効した「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」により使用が認められたものであり、条約締結国が発行する公文書に対し、条約に基づく付箋を日本で取得することで証明されます。中国語では「海牙認証」と呼ばれますが、現状中国への渡航や生活、ビジネスに関わるところでは、以下の資料提出時において、アポスティーユが求められます。

※上海市の代表例の一部であり、下記内容以外でも求められるケースがあります。

資料用途
犯罪経歴証明工作許可証、居留許可の申請手続き
大学の学位証明、卒業証明工作許可証、居留許可の申請手続き
戸籍謄本個人の行政手続(婚姻、出生など)
独身証明(婚姻要件具備証明)個人の行政手続(婚姻)
登記簿謄本or現在事項全部証明書現地法人設立の申請手続き、持分譲渡の手続き
日本本社の資本信用証明書代表処設立の申請手続き
代表処首席代表の任命書及び授権書代表処設立の申請手続き
日本本社の定款代表処設立の申請手続き

現行のアポスティーユ制度が発効される前は、外務省による公印確認とそれに対する大使館・領事館による領事認証があり、これらを以て公文書証明をしていました。しかし、現在は会社の登記変更や両証申請において、従前の公印確認、領事認証を終えた資料を提出しても当局に受け入れられないことが多いです(日中間においては、すでにアポスティーユがあるので、そもそも領事認証自体、受け付けられないこともあります)。一方で、中国の一部地域(外国籍者が少ない地域)や提出する書類によっては、従来の資料や申請フローを要求されるなどの例もありますので、現地の当局や提出先機関への事前確認が必須となります。

なお、日本でアポスティーユを申請する際は、対象文書が私文書の場合は公証役場での公証人認証+法務局での公証人押印証明が必要となり(注 2) 、対象文書が公文書の場合(例えば犯罪経歴証明)は、直接外務省によるアポスティーユを申請する形になります(注 3)。地域によってはフローが異なる場合もありますので、詳細は以下、日本外務省のウェブサイトをご参考ください。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html

注 1:中国外交部の開示情報では、2025 年 12 月 31 日まで有効とされています(2025年 9月 22日時点)。

注 2:ワンストップサービスを行っている地域の公証役場では、法務局の公証人押印証明及び外務省のアポスティーユを一度に取得できます。詳細は外務省の下記 URL をご参照ください。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000607.html

なお、公文書やその写し(例えばパスポートコピー)にアポスティーユを取得する場合、宣言書を付すことで私文書扱いとして、申請を行うこともできます。

注 3:公立高等学校・中学校・小学校以外の教育機関発行の文書(例えば大学の学位証明、卒業証明)については、直接アポスティーユが申請できず、私文書と同じ手順での取得となります。

中国でのビジネスでお困りのことがありましたら、お気軽に福島県中国ビジネスサポートデスクまでご相談ください。

2025年9月29日  福島県中国ビジネスサポートデスク

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